出会いと言えばゲイ専用アプリを通じた出会いがメジャーになっていますが、ゲイバーなどのお店でのリアルな出会いの場もまだまだ根強い人気があります。ソーシャルディスタンスや黙食などが叫ばれてた時期には一時的な自粛が目立っていたものの、自粛が解除されると開店を待ちわびていた常連客が来店して喜んでくれたという言葉がお店のTwitterなどでも散見されました。
今回はリアルに出会えるお店の代表格である「ゲイバー」について、改めて魅力を深堀してみます。
バーチャルな出会いは、心理上出会いにカウントされない
そもそも、直接人と合わないようにすれば感染リスクなどはゼロになるのに、なぜバーチャルな出会いだけだと満足できないのでしょうか。ある研究によると、バーチャルでの活動は「自己存在感」を得にくいという結果が出ているそうです(※1)。「自己存在感」は、自分が他者に必要とされている/役に立っているという感覚で、自分が実際に行動した結果、他者からフィードバックを受けることで生じます。
ゲイバーでは店子さんや客との間で五感を通じた様々な交流を体感します。時には店主にお触りされて遊ばれたり、スタッフの冗談で笑ったりするその体験こそが、自己存在感を高めるという結果になっているとも解釈できるのです。
思い立った日に、好きな店員と偶然の出会いが楽しめる
出会い系のアプリは便利なものですが、出会うためには「いいね」して「メッセージ」を送って、お互いOKにならないと出会いにつながりません。出会う目的も相手によって様々で恋人募集のはずだったのが、いつの間にかエロ目的に至っていたというケースも良く聞きます。
その点ゲイバーなら、自分のタイプの店員や趣味嗜好・価値観の近い人と話せる機会があります(もちろんその後ハッテンすることも十分ありますが)。偶然居合わせた客との交流も生まれやすく、「直接誰かと話したい」と思えばその日に出会えるという点が魅力なのです。
通えば通うほど気軽に自分の本音を話せるようになる
初めて来店するゲイバーはドキドキがつきものです。「どんな店員がいるんだろう」とか「お客さんと馴染めるだろうか」「思ったより金額がかかりそう」など、期待と不安は出会い系アプリの比ではないこともあり得ます。もしかしたら行ってみたら自分が期待していたものと違った、という結果に至ることもあるかもしれません。
ただ、いくつかのゲイバーに来店してみると色々と気づくことが多いと思います。例えばお店によって雰囲気が大きく違うということ。お店のスタッフががっちり系&スポーツが好きで定期的にスポーツイベントを行っているバーもあれば、文学的で読書をテーマにイベントを行っているバー、褌(ふんどし)が大好きで褌締めて飲み放題イベントを開催するバーなど多種多様です。これらは店主(マスターやママ)の影響が大きく、その価値観に共感した人が集まるからとも言えます。
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来店経験を通じて自分の趣味嗜好(要は興味とか興奮するもの)が何かが分かったら、その中から通い続けたい・応援したいお店を見つければ良いわけです。もちろんそれなりにコストはかかりますが、もしも本音を何でも話せる店主や常連客と出会えたら自分の人生でとても大きな存在になることもあるのです。
最後に、ゲイバーは選択肢の一つということ
ゲイバーのメリットや魅力をお伝えしましたが、たとえばコスト面などのデメリットだってあります。最終的には自分が心地よいと感じるサービスを選べば良いわけなので、自分に合わないなと感じたら別のサービスを選択するのは自由です。もちろん時間は前にしか進まないので、きっかけを失うことによる責任は自分に返ってきます。発展場やウリセンなどはエロ目的での出会いは楽しいですが、エロ以外進展があることが少ないのも事実です(特にウリセンに恋愛感情をもっても進展はごく稀です)。それ以外の出会いを求めてゲイバーに行ってみると違った発見をすることだってあるのが出会いの面白さでもあります。
このように、せっかく色々なサービスがあるのだから、選択肢の一つとして経験しないままなのは、もしかしたら可能性を捨ててしまっているかもしれません。まずは色々体験することで他者からフィードバックをもらって、自分らしい心地よい環境を見つけていくことは少なくともマイナスでは無いということは最後にお伝えできればと思います。
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