出会える確率が上がる!? ゲイ向け出会い系アプリ「AMBER」はゲイ初心者に優しいアプリだった。

初めてゲイの出会い系サイトやアプリを使おうと思ったとき、種類が多すぎて正直どれを使えばいいか、分からなくなったことってありませんか?
とりあえず人気ランキング順や口コミを頼りにインストールはしてみるものの、これから使うアプリがどんな目的で作られたかを理解したうえでインストールしている人は少ないかもしれません。

今回、ゲイ専用出会い系アプリ「AMBER」(iOS)の運営担当者に話を伺う機会をいただきました。聞いてみたかったのは、このアプリがどんな意図で作られたのかということ。
色々話を聴いてみると、このアプリの特徴は大きく3点あることがわかりました。

  1. ゲイ初心者が最初に出会いを求めるアプリとして優秀
  2. 共通の趣味友達~恋人を探すのに便利
  3. イカニモ系のようなゲイモテしなくても知り合える確率が高い仕組みを採用

逆に下記に当てはまるような人は、このアプリは使い勝手が悪そうです。

さて前置きが長くなりましたが、それぞれの特徴を実現しているこのアプリについてその中身を詳しくいきましょう。(先にAMBERの詳細を見たい人は→こちら

1.初心者が初めて使うのに安心な理由

一般的に出会い系アプリやサイトを使うと、素敵な相手との出会いが期待できるという大きなメリットがあります。その一方で相手によっては半ば強引に性行為を強要されたり、犯罪に巻き込まれたりするというデメリットがあるという面もあります。特に初心者は何もわからないことが多いため、犯罪行為とも知らずに逮捕されてしまった事例が過去にもニュースになりました。
このため、このアプリではそのようなリスクを下げるため、法的なルールに則った仕組みを設けています。

その1:年齢認証を採用

年齢認証の目的は、未成年と成人が出会い、違法な性行為をするような機会を設けないことにあります。詳しくは児童福祉法や、各自治体の青少年健全育成条例を見てみてくださいね。

年齢認証に用いられるのが自身の公的証明書(免許証や住基カード等)の年齢を確認する部分と、公的証明書であることを証明する番号、有効期限です。住所や顔などの情報は利用しません。
ちなみにAMBERでは、個人情報やカミングアウトしていないゲイのことを配慮して証明書の顔や住所を消せる仕組みが導入されています。

amberはアプリ登録の際にペンツールで加工ができる。

その2:公安委員会に届け出・承認されている

公安委員会とは警察を管理する行政委員会で、運転免許証の発行や道路標識の設置という身近なものから風営法にかかる認可権限を与えている団体です。
異性紹介もこちらの風営法に該当していて、威勢の出会い系サイトを運絵鵜する場合事前の届け出が必要になります。そしてこのAMBER、同性間にも関わらず届け出てます。

インターネット異性紹介事業 届出済み
受理番号:30190025001

これだけ見ると別にゲイ(同性どうし)だから届出しなくてもいいのでは?と思いますよね。実は異性間での出会いはトラブルも多く、発生した場合も速やかに対処するために届出が義務付けられ安全性の担保を目指しています。
これをゲイでも届け出ること自体がこのアプリがノンケと同様に真摯に対応しているという裏返しでもあります。将来仮に同性婚が利用できる時代になったとき、同性間でも届け出が義務付けられるかもしれません(権利は義務のため)。そんな時になっても安全に使えるアプリとして届け出をしているようでした。

その3.通報制度の設置

万が一のトラブルに対応するためにアプリ内には運営側への問合せ窓口があります。窓口からの通報に対してのフローも運営側で構築されているそうで体制が組まれているとのことでした。一番良いのは何もトラブルなく出会えることなので、運営側だけではなくユーザー側のモラルも重要になります。

以上確認してみると、AMBERには初めてでも安心して利用してもらえるような工夫がいくつもされていました。

2.共通の趣味友達~恋人を探すのに便利な理由

安全性が確認できたところで、次は出会いやすさが重要になってきます。このアプリではどのような工夫がされているのでしょうか。見ていきましょう。

このアプリでは「趣味や嗜好」を「コミュニティ」に入ることで自分の価値観を表現できるのがほかのアプリとの違いです。
ゲイの出会い系アプリの多くは自分のプロフィール文を記載して、ちょっと写真映えする顔画像や体画像を登録することが一般的でした。
AMBERでは、例えば「服を一緒に選びたい」「一緒にアニメを見たい」「台湾が好き」等、恋愛観や趣味嗜好の人どうしが集まりやすい(表示のされやすい)仕組みを採用しています。同じ趣味嗜好だと話すきっかけが作りやすく、友達になったりイベントに参加しやすかったり出会いのきっかけが広がりやすいようです。

また、表示の仕組み(アルゴリズム)も距離や画像の見た目だけではなく「コミュニティ」の共通度合いも参考にされるため色々な人を見ることができるのも特徴です。

コミュニティの種類も1000を超えていて、自分の合ったコミュニティをたくさん選ぶとその分「いいね!」などの反応も大きくなるみたいですよ。共通点が多い人とやり取りできるので気軽にマッチングもできて繋がりやすくなっているのが特徴のようです。

3.見た目「ゲイモテ」でなくても出会える理由

AMBERは開発メンバーの一人であるシロさん(Twitter:@dai_G_cs5)が主体となって作られました。構想期間に約5~6か月、開発期間約4~5か月と、構想にずいぶん時間をかけている印象です。これだけ時間をかけた構想、具体的に何をしていたのでしょうか。

話を聴いてみると、当事者であるゲイの皆さん数百人に直接会ってゲイライフ(出会いや生活等)に関する話を伺っていたとのこと。

膨大なヒアリングの中で出てきた悩みに “ゲイは見た目が9割”という今のゲイが置かれている環境が見えてきました。
「自分はイカニモじゃないからゲイモテしない」
「色々試したけどうまくいかなくて出会いをあきらめている」
という声が多く寄せられたそうです。

見た目はもちろん重要な要素の一つです。一方で「美人は三日で飽きる」という言葉もあるように、見た目だけで関係が続くことはまずありません。見た目はマッチングのきっかけの一つにはなるけれど、それだけだときっかけとして少なすぎると考えたシロさんがたどり着いたのが同じ趣味や価値観を表した「コミュニティ」という切り口でした。

実際の当事者の声から生まれたアプリ。結果「顔にはそんなに自信ないのですが、好きな話で盛り上がれた」「コミュニティなどがあってパーソナルな部分も知れるので安心感があった」という声や「取り締まりが徹底されておりサクラとかが全くいない」「マッチングしてから会話できるので迷惑なメッセージが来ない」などの安全面での口コミ評価も多数見られました。

このように当事者の声をきちんとマーケティングしてこのアプリは作られていたことが良くわかりました。

現状の課題についても伺いました

もちろんメリットだけではありません。課題もあるようです。2019年4月から始まったアプリは会員数が2万人を突破した一方で、地方の人の登録数はまだまだ少ないのが現状のようです。4月にリリースしたAMBERの6月末時点マッチング数は、4月末の8倍に急成長している段階なので今後もっと会えるようになることが期待できそうです。

また、実際の仕様もまだ5割しかできていない状態でのリリースのだとか。言葉を変えると最低限の仕様で4月にリリースしたそうです。逆を言えばこれからどんどん新しい機能が追加されることが期待できるので、今後どうなっていくか楽しみですね。

以上、AMBERのアプリがどのような目的で作られて今後どうなっていくかをまとめてみました。

最後に今回お話を伺ったシロさんのプロフィール、アプリの仕様ならびに運営会社を紹介して締めくくることにします。

お話を伺った人について:

シロさん(Twitter:@dai_G_cs5)
開発の発起人でありゲイ当事者。AMBERのディレクター兼プランナーとして、プロモーションやユーザーへの問い合わせ対応など多岐にわたって対応。ちなみに取材時点でユーザーからの声やお問合せは全て見ているそうです。
趣味:アニメ・ゲーム・サブカル系

AMBER(アンバー)ゲイ 出会い アプリ 17+
距離や共通点でつながる国内ゲイ アプリ
販売元/ALAN・PRODUCTS, Inc.
カテゴリ/ソーシャルネットワーキング
互換性/iOS 11.0以降。iPhone、iPad、およびiPod touchに対応
年齢/このアプリケーションのダウンロードは、17才以上の方が対象です。
価格/無料

企業名/株式会社アラン・プロダクツ(ALAN・PRODUCTS, Inc.)
代表者/花房 弘也
設立/2014年1月
事業内容/インターネットサービスの開発・運営
企業理念/「人が変わる」を想像する
URL: https://alan-products.co.jp/